漫画アプリピッコマなどで連載中の「ある日、お姫様になってしまった件について」のあらすじと感想です。
大いにネタバレあります。
前回の19話はこちら
ある日、お姫様になってしまった件について
すっかりルビー宮に居座っているルーカス
アタナシアの命の恩人として皇宮に滞在しているルーカス。
相変わらずアタナシアの前でだけはオレ様な態度のルーカス。
アタナシアが倒れてどの魔法使いも治せず原因も解明できなかったところに、ルーカスが幼い天才魔法師としてアタナシアを治すことができると自ら訪ねてきたようです。
原因も分かっていて、アタナシアから溢れて具現化したクロとアタナシアの行動が招いたこと。
アタナシアの魔力は異常に多いか本体に戻ろうとする力が強いらしく、クロを身近に置いていることで溢れた魔力がアタナシアの体内に戻って暴走したらしいです。
アタナシアが眠っている間に、それを聞いたクロードがクロを殺そうとしていたのですね。
しかし、クロを殺したら一気に魔力がアタナシアに戻ってもっと危険だったみたいで、結果的に嫌いなルーカスに助けられたアタナシア。
ルーカスはアタナシアの魔力を食べることで救ったようです。
魔力のことだけではなく、実はアタナシアが皇宮から逃げたがっていることやルーカスを警戒していることもすべてお見通しのよう。
指摘されて戸惑うアタナシアですが、逆になぜルーカスが子供の姿をしているかを聞いても答えてはくれませんでしたね。
何か意味があるのかな。
そうやって会話をしていると、クロードがやってきました。
アタナシアと二人の時は横柄な態度のルーカスですが、クロードやフィリックスの前では礼儀正しい魔法使いに成り済ますルーカス。
ところで、ここで部屋に入ってきたクロードにアタナシアが駆け寄りますが、クロードはすっと手をおろしてアタナシアを抱き上げるのですよね。
このシーンだけでもクロードがアタナシアを受け入れていることが分かるのに、アタナシアはまるで気付いていないのです。
でも、夢の中でクロードとダイアナのやり取りを見て何か感じるところはあるようですが。
クロードの方は、アタナシアの小賢しい考えなどは割とお見通しのようです。
クロの扱いについて目を潤ませながらクロードに懇願するのですが、クロードには全く通じず余計なマネしないで寝ろと寝かされてしまいます。
前世の大人の記憶を持っていると言っても普通の暮らしで秀でた能力があるわけではないアタナシア。
一方のクロードやルーカスは、相当な場数を踏んでいるし、智略を尽くして生き抜いてきているので人生経験が違いすぎますから。
そりゃあ、アタナシアの拙い考えや行動なんてお見通しなんだろうなと思います。
ただ、クロードはアタナシアが生き延びるために足掻いているとは知らないですが。
クロードが考えていたこと
眠りについたアタナシアは、また妖精のお姉ちゃんの夢を見ていたようです。
やっぱりクロードの側にいると、その記憶が流れ込んでくるみたいな感じなのかな。
アタナシアが眠っている間に、フィリックスが来てルーカスに対する調査報告をしていました。
いくらアタナシアを救ってくれたからと、突然現れた人物を手放しで信頼するほど、クロードもフィリックスも平和な人物ではないですよね。
引き続き警戒を怠るなと指示すると、クロードは独り言のように、アタナシアがいつ死んでもいついなくなっても関係ないと思っていたのにと口にします。
フィリックスが退出した後も、今までアタナシアにどういう感情を持っていたか振り返るクロード。
ほとんど自分の中から消え去っていたと思っていたダイアナ。
でも、そう思いたかっただけで、心の奥底にはずっとダイアナが居続けたんですね。
そして、忘れがたい人を奪っていった元凶であるアタナシアに対し、抱き続けた憎悪。
いつ殺そう、今日こそはと思い続け、その憎悪は死ぬまで消えることなどないと思っていたのに。
アタナシアの不調の原因と知った時、クロを思わず掴み握り潰そうとしていた。
アタナシアが死んだらルーカスも殺すと言葉にしていた。
殺してしまいたいほど憎く思う気持ちと、もう少し目の前で見守りたい気持ちと。
アタナシアに悟られることなく、ずっと相反する気持ちを抱き続けていたクロード。
健やかに眠るアタナシアの側で、お前が嫌いだと呟きながらアタナシアの髪を優しくなでるクロード。
また妖精のお姉ちゃんの夢を見ているのか、アタナシアはうっすら微笑むような寝顔を見せるのでした。
ここに来てやっとクロードの本心を垣間見ることができました。
冷酷さや残虐さもありますが、不器用だけど愛情もちゃんと持っているのですね。
フィリックスも、それをちゃんと分かっているのだと思います。
だから、アタナシアがママの顔が知りたいと言った時も、クロードに頼んでも大丈夫だとはっきりと言えたのだと。
フィリックスはとっくに気付いていたのだと思いますが、アタナシアが気付いていなくてもクロードの心の中にはアタナシアがしっかり居ついてしまっているのです。
いつだったか、フィリックスがアタナシアに夢を聞いた時、クロードに好きになってもらうことだと言いました。
それは殺されないためのCプランを目指していたからですが。
フィリックスがその夢は叶うと眠るアタナシアに言ってました。
もう、その頃からフィリックスには分かっていたんですね。
クロードがそれを口にすることはないにしても。
次の21話はこちら