美波はるこさんの描かれる人物たちって、近くにいる誰かが同じ状況でもおかしくないくらい身近にいそうな感じなんですよね。
主人公の感情も行きつ戻りつ、突っ走っては後悔したり。
誰かを好きっていう感情も単純ではないですよね。
好きだけでは越えられないこともあるし、打算もある。
しかも恋愛は自分だけの感情では成り立たない。
要約すれば簡単なんだけど、ひとつひとつ紐解くと複雑だったり。
それもまた恋愛してる時は楽しいんですよね。
主人公の麻紀と一緒になってソワソワしたり、そうじゃないのにーとツッコミを入れたり、同じ目線で楽しめるところが気に入ってます。
隣の男はよく食べる第1話あらすじ感想
主人公は30代半ばの大河内麻紀。
彼氏いない歴約10年で、仕事をバリバリこなすキャリアウーマン。
ある日、アパートの鍵を会社に忘れ、窓の鍵を閉めていないことを思い出したまたま出てきた隣人にバルコニーを渡らせてもらうことに。
次の日から海外出張だった麻紀は、後日お礼をと出張土産と手料理を差し入れすることにします。
これは麻紀が積極的にではなく、同僚の友人にけしかけられたようなもの。
でも、10年男いなくて行動することが怖くなってしまっていると、こういう後押しがないと動けないものです。
しかも相手はたぶん20代。
恋愛よりも結婚を考えたい年頃なだけに、冒険しにくいと躊躇するのもわかります。
でもどうせなら動いてみようと手料理を差し入れすると、思った以上に喜んでくれて舞い上がる麻紀。
でも、後でこっそり捨てていても構わないと予防線を張ったりもしちゃうのですよね。
しかし隣の本宮くんは麻紀の料理を気に入ったようで、それから会うたび料理を差し入れすることになります。
挙句にはビールと食材を持ってきて、ついに部屋に上げてしまいました。
差し入れの食材で料理をしていると、後ろに立ち抱きしめてきます。
本宮くんが本気か遊びかはわからないけど、その気ありだったんですね。
麻紀も途中からこの展開ってアレかな?とソワソワし出してたけど、いざ手を出されると色々考えてしまいます。
若い頃ならまだしも、いろいろ手入れを怠っていて突然来られるとまずいなって思いますよね。
結局、その日は拒んでしまった麻紀に友人には考えすぎと説教されてしまいます。
拒む麻紀の気持ちもわかるけど、それで次に続かなかったら受け入れておけばよかったって後悔しそうだし。
友人の言うこともわかるんですよ。
この女性同士の会話に、ついうなずいてしまいます。
色々言われて考え込む麻紀ですが、ドキドキに身を任せようともう一度料理を作って差し入れに行きました。
しかし本宮くんの方はテンション低く、受け取るだけ。
でも、心を決めた麻紀は一緒に食べていい?と彼の部屋に上がらせてもらい・・・
そのままベッドイン。
でも甘い雰囲気になるわけでもないんですよね。
だって好き好きーって告白しあったわけではないし、長い道のりを乗り越えて結ばれたってわけでもない。
本宮くんがすごい積極的に迫ってるわけでもないし、麻紀も気持ちだけで突っ走れるほど若くないから。
でも、肝心な本宮くんに彼女いないかどうかは聞きました。
もちろん「いないよ」と答えてくれたのですが、いないの中に自分も含まれているのかと考えちゃって。
そして本宮くんに「彼女になりたい?」と聞かれ・・・
さて麻紀はどう答えるのでしょうか。
続きの第2話はこちらこちらから