薬屋のひとりごと/ふたつのコミカライズの違い

「薬屋のひとりごと」はヒーロー文庫からライトノベルが現在8巻まで発売されていて、そのコミカライズはサンデーGXとスクエニのビッグガンガンの2誌でそれぞれ連載中。

私は先にサンデー版を知って読み始めていて、スクエニ版は最近読み始めたところ。

サンデー版は「猫猫の後宮謎解き手帳」と副題がついていて、主人公の猫猫が事件を推理し解決することにフォーカスしたストーリー展開になっているのが大きな違いかな。

一方のスクエニ版は謎解きだけではなく、周りの人間模様や後宮生活での出来事もしっかり描かれています。

その分、サンデー版の方が事件を中心にテンポ良く進んでますね。

具体的にどう違うかというと。

例えば猫猫が後宮内の下女から上級妃玉葉付きの侍女になり、毒味役として最初の毒味を行うまでの展開。

猫猫は下女の時と違って個室を与えてもらい、元々いる4人の侍女たちには毒味以外の仕事はしなくていいと言われます。

それは猫猫の左腕が傷だらけで、相当虐待されてきたのだろうと勘違いされ同情されているから。(実際は猫猫が実験と称して自ら人体実験を行なっている傷なんだけど)

そして最初の毒味の時に食事が陶器の器で出され、猫猫が銀製の器に変えて欲しいと進言します。

これは任氏が猫猫を試すため?猫猫が毒味役に適任なのを示すため?わざとそうさせたのだけど、このことで侍女頭の紅娘の信頼を得て、さらには危険手当で給金アップとなるのです。

この給金アップのくだりも、猫猫の給金が上がってもその一部が人攫いどもに渡るのがいやだという気持ちを紅娘が汲み取り、猫猫にわざと陶器の水差しを割らせて給金から弁償するように仕向けます。さらには、猫猫には別途危険手当として元々の猫猫の給金分がまるっと猫猫の手元に入るようにするというくだりがあります。

ここがサンデー版ではまるっと削られているのですが、スクエニ版ではひとつのエピソードとしてしっかり描かれています。

ページ数でみると、ここまでの展開をサンデー版では6ページでまとめ、スクエニ版では14ページ使っています。

逆に媚薬の件では、サンデー版ではじっくり描かれ、スクエニ版では短めにまとめられてます。

任氏が猫猫に媚薬作りを依頼することの裏に、ある中級妃が功労を挙げた武官に下賜されることになったことが関わっているのですが、実は任氏が裏で糸を引いています。

中級妃芙蓉の慕っている武官に手柄を立てさせ、その褒美として芙蓉が下賜されるように任氏がひっそりと動いていたのですよね。

スクエニ版では任氏がそこに絡んでいる場面が描かれていないので、媚薬が何のために使われたのかわからないまま終わってます。

サンデー版では、例えば芙蓉からの手紙に媚薬が添えられて武官に届けられ堅物だった武官がそれによって動いたのだとしたら・・・と猫猫が推理したところで、任氏が猫猫ににっこりほほえむ。というシーンで猫猫の推理が当たってるのだろうなと思わせる描写になってます。

こんな感じで同じ題材で描かれたものなのに、フォーカスする部分が違うと同じだけど別ものとして楽しめるのは面白いですね。

他にも、こっちはこうきたか!と思うシーンはいろいろあるのですが、いつまでも終わらなくなりそうなので一旦ここまで。

次回は2月に発売予定の小説の方の新刊について思いを巡らそうかな。

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